文部科学省の社会教育調査(3年ごとに実施)によれば、2021年10月現在、全国には国公私立合わせて1,305の博物館(博物館相当施設を含む)と4,466の博物館類似施設がある。博物館には美術館はもちろん、動物園、水族館も含まれ、歴史・芸術・民族・産業・自然科学などのテーマに基づいて資料を集め、より多くの人々が利用しやすいように展示したり、保管したりしている。
学芸員は、各分野での専門的な知識を活かして、博物館資料の収集、保管、展示および調査研究などを行っている。さらに、収集品についての案内書や解説書、目録、図録などを作るのも学芸員の仕事の一つで、利用者が閲覧したり、展示物について理解しやすいような環境づくりにも努めている。
ひとことで博物館といっても、その収集資料は、実物・標本・模写・模型・文献・図表・写真など幅広い分野にわたっている。これらの展示品を見たり利用したりするために訪れる来館者たちからの質問に答えたり、資料について説明したり、助言したりするのも学芸員の大切な仕事だ。さらに、一般の人を対象にした講演会や研究会を開いたり、学校や図書館の活動を援助したり、その活動領域は実に幅広い。