海外から商品を輸入したり、逆に海外に商品を輸出する際に、通さなければならないのが税関。輸出入品はここで関税や国内消費税などの手続きを行って許可を受けなければならない。また、売買契約をしてから引き渡しに至るまで種々の手続きも必要となってくる。
このような商品取引に関する通関の諸手続は、高い専門性が求められるため、輸出入者は通常、税関長の許可を受けた「通関業者」に代理・代行してもらうことになる。その通関業者は、通関業務を行う営業所ごとに「通関士」を置かなければならないと法律で定められていて、2025年4月1日現在の通関士の数は8,340人となっている。
通関士とは、適正かつ迅速に通関手続を行い、輸出業者の利益を図る目的で国が設けている専門ライセンスのこと。資格取得には国家試験に合格しなければならない。また、通関士として業務につくには、通関業者が申請し、税関長の確認を受ける必要がある。
通関士の主な業務は、輸入(納税)申告書、輸出申告書などを審査して、通関書類に記名押印すること。この業務は通関士でなければ行うことができない。その他にも通関書類の作成をはじめ、税関が行う調査、検査、処分にあたって輸出業者が必要な主張や陳述等を行う際に、通関士が代理・代行するといった役割を果たしている。
通関士試験は「関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法」「通関書類の作成要領その他通関手続きの実務」「通関業法」という具体的かつ専門的な3科目で実施される。「その他関税に関する法律」は、関税暫定措置法や電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律などをいう。
合格率は例年高くはない。参考書や問題集などを使い、腰をすえて勉強する必要があるだろう。通関士養成のための専門学校や通信講座などもあるので、それを利用するのが近道だ。