KEYWORDキーワード
- #ワクチン開発
- #避妊用具
- #医療機器
- #健康診断
- #フィットネスサービス
私たちが普段の生活の中でよりよく生きていくためには、健康的な生活を保てることが前提としてあり、そのために医療や介護などの福祉が存在します。
しかし世界ではそのような福祉を得られず、途上国を中心に、貧困などが原因で医療体制が不十分な国が数多くあり健康的な生活を送れない人もいます。幼児や妊産婦の死亡率、HIV/エイズ、マラリアやその他疾病による死者など、世界には多くの課題があるのが現状です。死亡率の低下や妊産婦の健康改善、疾病対策は以前から行われていますが、まだ5歳児未満の死亡率は600万人を超えている状況であり、はしかや結核などの予防可能な病気で命を落とす子どもが少なくなく、全てが解決したわけではありません。
SDGsではエイズや結核、マラリアなどの感染症の蔓延を2030年まで食い止めるため、世界全土に医療を完全に普及させ、全ての人が安全で効果的な医薬品とワクチンを利用できるようにすることを目指しています。そのためにもワクチンに関する研究開発への支援は、人々が手頃な価格で使用できる医薬品の提供とともに、目標達成には不可欠な要素となっています。
また、医療従事者や医療施設の絶対数が少なく、多くは大都市に偏っている状態です。大都市であっても医療サービスの費用が高く、貧困層は受診することすらできない場合もあります。このような地域や国、貧富の違いによる医療格差をなくし、世界で医療や福祉が充実することですべての人々が健康に生活できることを目標としています。
PROJECT
日本大学の取り組み
文理学部・社会福祉学科
社会と人の「幸せ」を探求し、実践する
近年、社会が複雑化・多様化し、日々の生活を送る上で、さまざまな困難や課題を抱えている人々が増えています。社会福祉学科では、そうした人たちへの支援に必要な知識・技術・福祉マインドを実践的に学べるカリキュラムを用意しています。そして、問題の改善に向けて社会へ働きかけたり、個別具体的な支援を担うことのできる専門家(社会福祉士、スクールソーシャルワーカー等)や、企業、公的セクターなどの幅広い分野でこれからの福祉社会を担う人材を育成しています。
授業では、社会福祉の政策や制度の知識を学ぶだけでなく、さまざまな社会福祉機関での現場実習やNPOなどでのインターンシップを行うなど実践的な学修も行います。
スポーツ科学部・競技スポーツ学科
視覚障害者の身体活動促進に向けた支援の検討
基礎科目として位置づけられる「コーチングのための健康管理の基礎」では、ライフステージや女性、障害者の特性や健康づくりを実施するうえでの配慮についての学びを行っています。
スポーツ基本法では、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であることが明記されていますが、障害者のスポーツ参加は成人一般に比較し少ない現状があります。そこで、特に視覚障害者について実際にどれくらいの身体活動を実施しているのか、身体を動かしている人の特徴は何か、実施に必要な支援などを明らかにし、健康づくりにつなげるための研究を進めています。これらの学修を通して、多様な対象者に対する支援策を検討できる姿勢を養っていきます。
医学部・医学科
新しい医学知識や医療技術の創造に果敢に挑戦
日本大学医学部では「醫明博愛(いみょうはくあい)」という教育理念を掲げ、すべての患者さんに真摯に向き合うことの重要性を説き、医師や看護師などのプロフェッショナルを育む機関として、高い倫理観と道徳心を備えた人材の育成に力を入れています。
知識の修得だけではなく、生涯にわたり学修を続けていくことができる生涯学修者の姿勢を身に付け、すべての患者に対して安全で高度な医療を提供する体制を継続すると共に、常に自ら考え行動する自己開発型教育も行っております。医学部では、これからも患者さんのために新しい医学知識や医療技術の創造に果敢に挑戦してまいります。
歯学部・歯学科
「医学的歯学」に基づく全身と口腔を関連づけた歯科教育の実践
多方面から健康-食べる・話す・笑う-をサポート
歯学部は、大正5年(1914年)の設立時から掲げる教育理念「医学的歯学」に基づき、人々の健康と福祉に貢献する歯科医師の育成、ならびに研究・医療活動を行っています。
口腔は感染性疾患と非感染性疾患の両方に、密接に関連しています。新型コロナウイルス感染症において、室内に長時間漂うことでエアロゾル・空気感染を起こすフリーセルウイルス(宿主細胞の内外に付随していない裸のウイルス)の唾液への排出量が、オミクロン株は他の株に比べて数倍から十数倍高いことを明らかにしました。歯学部による本研究成果は、世界3大医学雑誌の一つJAMAの姉妹誌に掲載されました。非感染性疾患については、口腔の健康は適切な食生活を支え、成人期の糖尿病や肥満、高齢期の過度な体重減少の予防につながることを、地域の様々な保健教育の場面で周知しています。また、摂食嚥下機能が低下した療養者へのリハビリテーションにも取り組んでいます。
企業との共同研究によって開発された顎骨の撮影に最適化した3次元画像診断装置は、保険診療の適応となり、安全で効果的かつ質の高い歯科医療の提供に貢献しています。さらには、指導歯科医と研修歯科医からなる医療チームを島しょ地区に派遣するなど、歯科医療サービスの地域格差の解消に寄与しています。
松戸歯学部・歯学科
充実した臨床実習で幅広い世代の健康に寄与
歯科医師の役割は、単に歯の治療をするだけではありません。食事、会話、表情など日常生活で「口」が果たす役割は大きく、深く心身の健康に関係しています。松戸歯学部では、歯科医学を医学の一分科として捉え、口腔の健康は全身の健康を支えるという「オーラルサイエンス(口腔科学)」の考えを基盤とした教育を行っています。
5年次になると、隣接する付属病院で診療参加型の臨床実習を行います。松戸歯学部の付属病院は千葉県の住宅街に所在しているため、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが多く来院されるのが特長です。こうした環境での臨床実習を通じて、あらゆる世代の患者さんの健康に寄与できる歯科医師を育成します。
薬学部・薬学科
人類の保健、医療及び福祉に貢献する新しい薬学を創造する
6年制課程の薬学教育において、医薬品の安全かつ有効な活用、創薬科学、健康と環境に関する教育・研究を実践し、確かな薬学の基礎を身に付け、独創性と応用力並びに医療人としての心を育て、医療の担い手としての実践力を備えた薬剤師を養成しています。
「くすり」をどのようにして作るのか(化学・物理系薬学)、体内のどこで作用するのか(生物学・薬理学)、どうやって効果を発現させるのか(薬剤学、動態学)などを中心に、病気の治療や予防・診断に使われる「くすり」を総合的に研究し、薬学についての理解を深めます。また、薬の流通を通して生まれる人と人とのコミュニケーションも重要と考えており、社会性や高い倫理観も身に付けます。