

KEYWORDキーワード
- #海洋汚染監視システム
- #海上輸送効率化システム
- #油濁清掃
- #養殖業
海洋は私たちにとって重要な環境であり、漁業や観光などは社会、経済発展に不可欠です。この海洋資源を持続的に開発しつつ、生態系を守っていくことは海の豊かさを維持する上で重要な課題となっています。
しかし現在では水質汚染や気候変動にさらされ、環境の悪化や生態系を歪めてしまう状況に陥ってしまっています。汚染・生態系破壊の原因として問題視されているプラスチックゴミの投棄に加え、二酸化炭素や農業及び工業排水、未処理の下水や油、栄養塩類、堆積物など、陸地からの排出物が海洋資源に悪影響を与え続けています。こうした問題が長年指摘されてきながらも、対策が遅れていることが現状です。
世界の海洋はその水温、化学的性質、海流および生物を通じて、地球を人類が住める場所にするシステムを構築しています。30億人以上が、海洋と沿岸の生物多様性を頼りに生計を立てているのです。
海洋とそれにまつわる資源の保全のために、ゴミの投棄や富栄養化などの海洋汚染を防止し、水産資源の回復および科学的な管理計画の実施、開発途上国による海洋資源の持続的な利用の促進などにも取り組んでいかなくてはなりません。
PROJECT
日本大学の取り組み
生物資源科学部
漁業や養殖などを通じて海洋資源を守る
漁業や遊漁で広く使われている釣針の形状はさまざまであり、それぞれ長い年月をかけて対象の魚種を釣るのに適した現在の形状に辿り着いています。一方、我が国周辺の海では魚が次第に釣れなくなってきており、要因の多くは資源量を超えた獲り過ぎによるものと考えられています。
将来の再生産のために残すべき若齢魚を獲らないようにするには、釣り針の形状や長さが対象魚の口腔内部の形状や摂餌時の運動とどのように関わっているかを知る必要があります。海洋生物学科では、下田臨海実験所周辺の海で延縄(はえなわ)漁を実習として実際に行い、3D解析も利用しながらこれらを解明する取り組みを行っています。

