司法試験を受験するには、法科大学院を経由するルートと、司法試験予備試験に合格するルートの2つがある。
●法科大学院
開設当初は74校あったが、募集停止する大学院が相次ぎ、2026年度は34校と、半数以下になっている。
法科大学院入学後は2年間(法学既修者コース。法学未修者コースは3年間)、専門的な教育を受け、修了すると司法試験の受験資格が得られる。
2020年度からは、法科大学院改革の一つとして、法曹志望が明確な学生を対象に法学部に「法曹コース」が新設された。これは、法学部の段階から体系的に学修を進め、3年で早期卒業し、1年早く法科大学院に進学し、大学院での2年間との5年間一貫教育で法曹を目指す制度だ。
2023年からは、法曹コースに限らず、在学中でも所定の単位を修得し、1年以内に修了見込みなどの要件を満たせば、司法試験を受験できるようになった。したがって法曹コースなら、従来よりも約2年早く、最短約6年で法曹の資格取得が可能になる。これは時間的にも経済的に大きなメリットだ。
なお、法曹コースは、法科大学院のない大学でも、法科大学院のある大学と法曹養成連携協定を結べば開設できる。
法曹コースの学生が法科大学院に進学する際には入学者選抜を受験し、合格する必要がある。入学者選抜には特別選抜と一般選抜があり、学部での成績等で選抜される特別選抜を受験できるのは法曹コースの学生に限られる。
●司法試験予備試験
予備試験は、法科大学院を経由しない人にも法曹資格取得の道を開くために設けられたものだ。受験資格は特になく、受験回数にも制限はない。
予備試験は短答式試験、論文式試験、口述試験の3段階で行われ、口述試験に合格してはじめて司法試験の受験資格が得られる。予備試験では、短答式で法律科目のほかに一般教養科目が課され、論文式は法律科目と選択科目(1科目)だ。
●司法試験
以前は5月に4日間かけて短答式試験と論文式試験が行われていた。2023年からは法科大学院在学中の司法試験受験が可能になり、日程が7月中旬に変更された。
短答式は憲法、民法、刑法の3科目、論文式は公法系、民事系、刑事系の3科目と選択科目(8科目から1科目選択)の計4科目。合格者は短答式試験の合格に必要な成績を得た者について、短答式と論文式の両試験の成績を総合して決定される。
2026年度からは、司法試験・予備試験にPCを使って答案を作成するCBT方式が導入される。
司法試験に合格すると、1年間の司法修習(分野別実務修習8か月、選択型実務修習2か月、集合修習2か月)がある。集合修習を終えると、最後に司法修習生考試が行われ、これに合格すると修習修了となり、裁判官、検察官、弁護士になる資格が得られる。