警察官になるには2つのコースがある。一つは国家公務員。総合職・一般職の試験に合格し、警察庁に採用される方法だ。このうち、一般職試験(大卒程度試験の行政区分)の合格者から採用される警察庁警察官(スペシャリスト候補)は、警察庁と都道府県警察両方の実務に精通した治安のプロになることが期待されている。
もう一つの警察官への道は、都道府県が実施する警察官採用試験に合格して、都道府県警に採用される方法だ。さらに、この試験も警視庁を例にあげると2つある。一つは東京都(警視庁)の採用試験で、もう一つは1道17県の地元県と共同して実施する共同試験だが、後者の対象は男性警察官だけだ。
東京都の警察官採用試験の場合、Ⅰ類~Ⅲ類の区分があり、1次試験が一般教養や政治経済等の知識について問う択一式試験と論(作)文試験、国語試験の筆記試験に適性検査など。2次試験では面接と適性検査、身体検査、体力検査が行われる。筆記試験については公務員試験用の問題集で、試験形式に慣れておくとよいだろう。
一方、共同試験は大卒程度のA区分と高卒程度のB区分がある。受験者は共同試験を行っている都道県を複数、志望先に選んで受験できる。
かつては受験にあたって、身長・体重の条件があったが、現在はほとんどの都道府県で撤廃されている。
採用試験を受験し、見事合格すると、まず初任科、職場実習、初任補習科で構成される採用時教養という基礎的教育訓練を受ける。最初の初任科(初任教養)は、警察学校で行われ、その期間は大卒程度のA区分が6か月、高卒程度のB区分が10か月となっている。内容はパソコンや職務倫理などの他、刑法、警察行政法などの法学、犯罪捜査や警備などの警察実務、柔道、拳銃操作などの術科などだ。
初任教養を修了すると、男性は交番勤務に、女性は交通係員として各地に配属されることが多い。ここで職場実習を3か月程度(都道府県によって期間は異なる)を行った後、再び警察学校で2~3か月間の初任総合教養(または初任補修教養)を受ける。
これで採用時教養は修了するが、警察署等では適切な職務執行のため、随時さまざまな訓練が行われている。