空港や港では、日本人が海外に出かける時、出国や帰国の確認があり、日本を訪れる外国人に対しては出入国審査が行われる。これを行っているのが入国審査官だが、業務はそれだけではない。外国人の在留資格審査や、出入国管理及び難民認定法(入管法)の違反者に対する違反審査、難民認定に係る調査、在留外国人の支援など、さまざまな審査業務を担当している。
入国審査は、外国人が所持する旅券(パスポート)や査証が有効かをチェックし、日本で行う活動が、観光などの短期滞在、留学、技能実習など、入管法に定める在留資格に該当し、虚偽の申告を行っていないかを審査する。加えて、外国人の在留期間の更新等の審査もする。
外国人の中には、許可された在留期間を過ぎても出国しない者や、そもそも入国審査を経ずに不法入国する者がいるが、このような者を入管法に基づいて国外に退去させるかどうかの審査や、日本に庇護を求める外国人が、難民条約上の難民等に該当するか調査したり、外国人との共生社会に向けて在留外国人の支援を行ったりするのも入国審査官の仕事の一つだ。
入国審査官については、独自の採用試験は行われておらず、まずは国家公務員採用一般職試験に合格する必要がある。その後、全国8か所の地方出入国在留管理局でそれぞれ面接が行われる。このステップを経て出入国在留管理官署に採用されると、一定の期間、初等科研修が行われ、基礎的な法律知識や職務に必要な実務知識を修得する。そして、法務事務官として入国審査の補助業務や一般事務に従事しながら経験を積むことではじめて入国審査官に任官される。
入国審査官は、来日する外国人や日本に在留する外国人と接し、国際交流を発展させると同時に日本社会の安全を守る役割を担っている。共生社会の実現に向けた外国人受入れ環境整備の推進なども含め、やりがいのある仕事だ。