海や湖、河川などでサルベージ(沈没船の引き揚げ作業や海難船舶の救助作業)、潜水土木事業、水産物採取、海洋調査、海難救助などのため潜水業務が必要な場面がある。そこで活躍するのが潜水士だ。
潜水作業は潜水器を用い、空気圧縮機やポンプによる送気またはボンベなどを通じて給気を受けるという、特殊な労働環境のもとで行われているのが常である。
これらの潜水業務は、潜水士の国家資格を受けなければ従事できないことになっている。以前、ドラマや映画で取り上げられた海上保安庁の潜水士も、もちろんこの資格を取得しなければ任務につけない。日本の各地で推進されているウォーターフロント開発のためには、潜水士はなくてはならない存在といえるだろう。
したがって、潜水士の職務としての需要は高く、安定した職業といえる。ただし、この仕事は常に危険にさらされているということを、十分に認識しておかなければならない。
潜水作業に従事する作業者は、つねに減圧症、窒素酔いといった高気圧障害などの危険と隣り合わせている。これらの高気圧障害を防止するために、作業に当たっては高気圧作業安全衛生規則が細かく定められている。
身体的にも技能的にもかなりハードな職業だといえるだろう。実際の職務にあたっては、危険を回避する判断力や冷静沈着な精神力も求められる。
資格を取得するには、年に3~6回各地の安全衛生技術センターで実施される免許試験に合格することが必要だ。
受験の制限は特にないが、免許取得可能な年齢は満18歳以上である。
試験の内容は学科試験のみで、試験科目は、潜水業務、送気・潜降及び浮上、高気圧障害、関係法令の4つ。