マルチメディア時代にあって、ネットワークと情報通信端末の融合化が加速している。ブロードバンド回線サービスの普及はめざましく、端末設備も、IP電話機やIP-PBX、クラウドPBXなど、高機能化・多様化が進んでいる。
このように多様化した端末機器の電気通信回線への接続を行うにあたっては、ユーザーや通信システムを保護するために、「工事担任者」の資格をもつ技術者が行うか、その監督下で行うことが定められている。
この資格が扱う端末機器や工事技術、サービスは幅広いが、なかでもネットワークと情報セキュリティに関する技術(IPネットワーク、広域イーサネットなどの設計・配線や、情報セキュリティ管理を行う能力など)が、資格者には求められている。ウイルスや個人情報保護の問題が頻出している現在、セキュリティ管理ができる人材として、工事担任者への期待は高い。
資格には、アナログ伝送設備を扱う第一級・第二級アナログ通信と、デジタル伝送設備を扱う第一級・第二級デジタル通信、アナログ伝送設備とデジタル伝送設備をともに扱う総合通信の種別がある。扱う回線の種類や資格試験の内容もこれらの種別によって異なる。総務省が認定した養成課程を修了するか、第一級アナログ通信、第一級デジタル通信及び総合通信は年2回(5月・11月)の定期試験、第二級アナログ通信及び第二級デジタル通信はCBT方式による試験(コンピュータを使用して実施)に合格することで資格を得ることができる。一定の実務経験や資格をもつ人や、認定学校で所定の科目を履修した人などは、試験科目の一部が免除される。2021(令和3)年4月以降に第一級アナログ通信及び第一級デジタル通信又は総合通信の資格を取得した者は、建設業法における営業所選任技術者や主任技術者の資格要件として認められることが追加された。