無線従事者とは、電波法に基づいて「無線設備の操作またはその監督を行う者であって総務大臣の免許を受けた者」をいう。全部で23の資格(級)があり、そのうち個人的な無線局を扱う資格がアマチュア無線技士第一級~第四級で、それ以外は、法人や官公庁など事業で無線局を用いる場合、つまり仕事として無線を扱う人のための資格である。
特殊無線技士は、海上特殊無線技士、航空特殊無線技士、陸上特殊無線技士の3つを総称した言い方(通称)で、それぞれ上位資格として、海上/航空無線通信士や、陸上無線技術士がある。これら上位資格が海上や陸上など各分野の無線設備を全般的に取り扱えるのに対し、特殊無線技士は扱う範囲が汎用的で基礎的な部分のみに限られる。たとえば、海上特殊無線技士の第一級は「船上保守をしないGMDSS対応の漁船の船舶局、商船が装備した国際VHF無線電話等の無線設備」、陸上特殊無線技士の第三級なら「タクシー無線の基地局などの無線設備」など範囲が規定されているのだ。詳しくは、総務省の電波利用ポータルを参照してほしい。
特殊という言葉から特別なことができる印象を受けるかもしれないが、実は限定された無線設備を扱うという意味の“特殊”であって、難易度から見ても、事業で無線を扱う無線従事者としては入門的な資格といえる。
資格を得るには、①国家試験を受験し合格するか、②総務大臣が認定した養成課程を修了する。②の場合、工業高校や高専、大学の工学部等の多くは、学校のカリキュラムが特殊無線技士に必要な課程と重なっており、必要単位を得て卒業すると申請により資格が得られる場合がある。なお、第二級・第三級の海上/陸上特殊無線技士には2022年度からCBT(コンピュータ利用試験)が導入され、年間を通じて随時、受験可能となった。