通信ネットワークや通信設備構成は年々、高度で複雑になっている。IP化・モバイル化、クラウド化やネットワークのオープン化などにより、異業種からの参入やサービスの展開が容易になる一方で、通信事業者自体も多様化・高度化が進んでいる。このような背景から、電気通信市場において、電気通信事業法で定められている技術基準にのっとった通信設備の工事、維持または運用に関する監督を行い、設備責任者に対して意見や助言などを行う電気通信主任技術者が必要とされる。この資格をもつ者は、建設業法における営業所選任技術者や主任技術者の資格要件として認められ、「監理技術者」への道も開かれており、評価が高い。
電気通信主任技術者には、監督できる業務の範囲に応じて「伝送交換主任技術者」と「線路主任技術者」の2種類がある。伝送交換主任技術者は、伝送交換設備やこれらに附属する設備の工事、維持及び運用を監督する。試験科目は「伝送交換設備及び設備管理」「電気通信システム」「法規」で、電気通信工学の基礎から電気通信システムの大要、伝送・無線・交換・データ通信・通信電力に関する伝送交換設備及び設備管理やセキュリティ管理・ソフトウエア管理などが問われる。線路主任技術者は、電気通信事業における線路設備や、これらに附属する設備の工事、維持及び運用を監督する。試験科目は「線路設備及び設備管理」「電気通信システム」「法規」で、電気通信工学の基礎から通信システムの大要、通信線路・通信土木・水底線路に関する設備管理・セキュリティ管理などが問われる。年2回行われる試験に合格するか、総務省が認定した養成課程を修了することで、資格を得ることができる。一定の資格や実務経験をもつ人や、認定学校で所定の科目を履修した人などは、試験科目の一部が免除される。