21世紀は環境の時代といわれる。そのようななか、わが国でも自然環境保護の意識が高まり、町づくりや地域開発においても、自然と人との共存・共生が叫ばれるようになった。その一環として、ビオトープ事業や自然再生事業が注目されている。
ビオトープとは、地域の野生生物が生存できる生態系をもった場所、といった意味。そのような自然環境を守り、再生するビオトープ事業を行う専門家が、ビオトープ管理士だ。
1997(平成9)年に創設されたビオトープ管理士の資格は、「ビオトープ計画管理士」と「ビオトープ施工管理士」の2部門からなる。ビオトープ計画管理士が各種計画を立てるのに対し、ビオトープ施工管理士は、地域の生態系の保護や復元、新たに創出するビオトープ事業において、実際の設計・施工にあたる。
ビオトープ施工管理士は民間資格だが、行政や企業の関心は高く、社会的地位も確立されている。
資格をとるには、(公財)日本生態系協会が行う試験を受ける。設計・施工の基礎となる土木や造園の知識はもちろん、生態学やビオトープ論など自然生態系に関する幅広い知識が問われる試験だ。1級と2級の区分があり、2級は特に受験資格はないが、1級の受験には造園や土木、コンサルタント、環境保護などの仕事で実務経験が必要。
(公財)日本生態系協会では、『改訂版公式テキスト』を2016年に発刊した。そのテキストを用いて6~7月に受験に向けたセミナーを実施するほか、公式サイトで過去問題を公開し、関連書籍も紹介している。参考にしよう。
2025年度の試験で、累計合格者数は1万7,000人を超えた。なお、「国土交通省登録資格」には1級が、環境省「環境人材認定事業」には1級と2級の両方が登録されている。