衣服のクリーニングは、全国どこでも必ずみられる身近なサービス業だ。その事業所には、必ず免許を取得したクリーニング師を1名以上おかなければならない、と法律で定められている(実際にクリーニング作業を行う事業所が対象。預かりや引渡しのみを行う窓口業務は除く)。
クリーニング師は、繊維や衛生に関する専門知識をもち、衣類を適切な方法で洗浄する責任を負う。
この免許を得るためには、クリーニング師の試験に合格することが必要だ。国家資格だが、実際の試験や免許の登録は、都道府県ごとに行われている。そのため、試験内容や試験日などは都道府県によって異なるが、基本的には、学科(筆記)試験+実地(実技)試験が課せられる。
学科試験は、公衆衛生に関する基礎知識から、実際の洗濯方法、衛生法規までを幅広く問う。実地試験では、ワイシャツのアイロン仕上げや、繊維の種類の識別、しみの種類鑑別やしみ抜き方法などを問う問題が出される。
受験に際しては、とくに実務経験は必要ないことになっているが、現実に実地試験をクリアするには経験がないと無理だろう。クリーニング店に勤めながら学ぶか、専門学校で学ぶのが一般的な方法だ。
クリーニングは生活に必須のサービスとしてつねに需要が高く、不況にも強いといわれている。とくに最近は、ファッションが多様化し、合成皮革や機能性を付加した繊維など、さまざまな新しい素材が使われている。家庭では洗濯が難しいものも多いため、高い技術でそれらの衣服を適切に処置してくれるクリーニング業は、安定した需要が見込める。最近は下着を含む家庭の洗濯物を一手に請け負う業者や、ロッカーで受け渡しする24時間対応のサービスもあり、クリーニング師の活躍の場も広がっている。
もちろん、資格があれば、独立して開業することも可能である。